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魔人探偵脳噛ネウロ22~23巻 感想

kage

2012/11/21 (Wed)

22~23巻のあらすじが長くなったので、感想は分けて書きました。
いや~、あらすじでまとめたら、あっさりしてしまいましたが、私の文章力でこの作品の深みが伝わったでしょうか。不安だわ。

最終決戦、死を覚悟した殺し合いの最中で、ネウロは回想します。
「人間は折れた心を繋ぎ合わせ、必ずまた再生する」ネウロが弥子に言った言葉です。
ネウロは人間の命を奪ったりはしない。なぜなら、人間はくじけても立ち上がり、いつか謎を作るかもしれない。ネウロはそれを待っている。人間の可能性に期待しているのです。だからこそ、人間の数を減らす「病気」であるシックスは殺さなければならないのだと。
以前シックスは「人間の脳は一度折れたら、折れ目はどう伸ばしても消えない」と言っています。ネウロと対極の価値観。考え方の差がはっきりしています。

人間を殺したことがないと言うネウロに驚く弥子ですが、実は私も「そうだっけ?」と思ってしまった一人です。HAL編で倒した人たちは、死んでいなかったのですね。そういえば五本指もネウロが殺したのでなく、3人は自殺、あとは葛西が殺し、その葛西は生きている。人を殺さない主義のネウロが殺すべき対象はシックスのみということです。それほどの絶対悪。敵キャラがかっこよく描かれている漫画もあるけど、シックスは極悪人すぎて、ちっとも魅力を感じない。「吐き気を催す悪意」と表現してあったが、まさにそんな感じ。

そして、五本指はそれぞれに属性がありました。葛西は「火」、DRは「水」、テラは「土」、ヴァイジャアは「植物」、ジェニュインは「空気」、ボスのシックスは「金属」。担当が分けられているなんて戦隊ヒーローみたいです。そこは認めるとして、「空気」って。それでネウロに勝てると思ったのかい。案の定、ジェニュインはあっけなく敗北しましたけどね。

それにしても、ネウロのハッタリには仰天でした。弥子が魔力を放出する体質だなんて。最終回を目前にして、まさかの真実が?…と思えば真っ赤なウソ。シックスまでも騙す演技力ですね。やられた。
また、ネウロが自らの食糧源の確保のために、命を懸けて人間を守る。矛盾とも言える行為を、なんの迷いもなくしてしまう。頭脳で生きてきたネウロが、その矛盾の理由がわからないわけがない。弥子の影響、それ以外の何物でもない。気づいていて分からないフリをしてはぐらかす。素直じゃない男ですね、ネウロって。
「靴を舐めろ、その全身で」ネウロがシックスに最後に言い放った言葉。根っからのドSだわー。ネウロの靴底にはシックスの血が付いています。靴を舐めるという恥辱を受けさせるとは精神的にかなりのダメージでしょう。究極のドS対決はネウロの勝ちでした。

それから、Ⅹの最後の変身が笹塚さんだなんて。泣かせます。笹塚さんの死は本当に無念でした。読者も心残りです。そこで、弥子に最後にちゃんとお別れをさせてあげて、笹塚の心を読んでありがとうを伝える、そんな心憎いイタズラをして力尽きるⅩの姿こそ、本当のⅩの正体と言うわけですね。生物兵器なんかじゃなくⅩとして生きた歳月。それこそが本当の自分。弥子が13巻で言った「Ⅹはすでに正体を持った人間」はここに繋がるのですね。

これらのすべてが作者の筋書き通りだとしたら、完成されたプランに感心します。
この漫画のすばらしいところは、一貫してブレがないこと。
連載前からすでに最終回までの細かな設定を考えてあったという構成力は、多くのファンから称賛されていますが、矛盾点が見つからないというのは、新人作家の描いた作品にしては珍しいのではないかと。(作画ミスは許してあげましょう)
たとえば、連載が長すぎて初期の設定を作者が忘れてしまっている、とか、結末を決めずにスタートしたので途中でつじつまが合わなくなってしまい、帳尻あわせのために、食い違う部分はなかったことにしてしまおうとする、とか。読者ががっかりする流れになってしまう漫画はたくさんあります。だけどネウロの場合は構成が細かく行き届いている。作者が言った「責任ある終わり方」の言葉の意味も筋が通っています。さすがです。
まぁ矛盾があるとしたら、作中で季節が流れているのに、弥子がずっと16歳のままというところでしょうか。そこは漫画にありがちな「サザエさん方式」ということで、目をつぶりましょう。

もし、実写化されるとしたら、ネウロ役は松田翔太くんでお願いします。切れ長でセクシーな目、上品な話し方、長い指。ぴったりだと思います。あと笛吹さんは、八嶋智人さんなんてどう?

ネウロの代わりに謎を解いたことにさせれていた弥子の決まり文句は「犯人はお前だ」。でも最後はネウロ自身で言いました。
neuro

その後のキメ顔は、これ。
neuro2
ほら、松田くんぽくない?

と言うわけで……。

こんな素敵な漫画に『出会えてよかった!』

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