『号泣する準備はできていた 』江國香織

号泣する準備はできていた

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私は泣きたいのだろうか。本を読んで泣きたい願望があるのだろうか。
図書館で、泣けるであろう本を見つけると、つい手に取ってしまう。

女性視点で書かれた作品が並ぶ短編集。
正直な感想として、あっさりしすぎ。どこにでもある日常が淡々と書かれ、読み終わった直後に「……それで?」と頭に?が浮かぶ。
だから何?と言いたくなるオチも何もないラストに意表を衝かれ、逆にモヤモヤさせられる。
私が読み取れないだけで、実は裏に隠されたメッセージがあるのか。これは伏線なのか。深読みしようとしたけれど、おそらく何もない。本当に日常のひとコマを切り取っただけのお話し。

江國香織の女性的な文体はとても好きなので、この日常はリアルに私の中に入ってきた。
恋人への不満。夫婦のすれ違い。日常に物足りなさを感じる、そんな女性たち。
おそらく10代の頃の私なら、まったく理解不能な世界だったのかもしれないが、少し大人になった今では、この「あるある」と思われる出来事や女性たちの思考が、すんなり理解できてしまう。
「あなたのことがわからないわ」と言う妻に、「なぜすべてわかろうとする?」と聞く夫。
女はいつも夫の事をわかっているつもりだったり、わからないことに不満を抱いたりしてしまいがちだけど、実際は思い込んでいたことは間違っていることも多く、相手のすべてを理解することなど無理な話で、そう思えばあれこれ思い悩むことすらバカバカしいことだ。

「号泣する準備はできていた。それなのに泣けない」
そんなもんだ。日常生活なんて。ドラマチックなことなんて転がってやいない。
そういった意味では共感できる。大人の女性に読んでもらいたい本だった。

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テーマ : こんな本を読んだ
ジャンル : 本・雑誌

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ジョンさま

こんばんわ。
まずは…。なんで謝っちゃうんですか~? 勘弁って! あたしゃ、鬼か悪魔ですかい!
そんなん気にせず、気楽に書いちゃってくださいな。

そうですね。何気ない日常を興味を持たせて書くのは才能ですね。普通に良くある話は、観ていて(読んでいて)穏やかになれますもん。どうも私はオチを求めてしまっているのかもしれません。大阪人ではないのですが、話しにオチがつかないと「オチないんかい!」と手の甲で突っ込んでしまってました。
おススメの「お時儀」探して読みました。芥川龍之介は子どもの頃から好きで読んでいたつもりでしたが、この話は知りませんでした。
新しい発見をありがとうございました。気が利いてるじゃないですかe-454e-287
ふとした日常の一ページが描写巧みに書かれていて、さすが芥川龍之介。お嬢さんと主人公の今後が気になってしまいます。
コメントありがとうございます。

同感です。

つい手を伸ばしたくなる題名ですね。内容とギャップができてしまうので『号泣する準備はできていたけど泣けない女の話』として貰いたいですね。ちょっと長いですか?

話は少し違うかもしれませんが、自分は、どこにでもある日常が淡々と描かれたものが割と好きです。例えば映画では小津安二郎監督の『秋刀魚の味』やイタリアのナンニ・モレッティ監督の『親愛なる日記』など、これといってストーリーはないけれど、観ると爽やかな気持になれるのです。ショートショートでは芥川龍之介がダントツで、中でも『お時儀』が一番かな。ストーリーは、顔見知りの他人にうっかりお辞儀をしてしまう、というだけのものですが、実に繊細で美しい話です。青空文庫に掲載されているので、時間の空いたときにでも検索してみてはいかがでしょうか。

最後に、気の利いたコメントを書くなどと約束しておきながら、だいぶずれたコメントになってしまい申し訳ありません。次こそはまともなコメントを入れるので勘弁してください。
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